生地の選び方
生地の選び方
ビッグヴィジョン名古屋駅前店のブログにようこそ!
鈴木です。
8月も終わりに差し掛かり、店舗には続々と新作の秋冬生地が入ってきています。
この秋冬の新作生地が入荷する今が、個人的1年で最も楽しみなタイミングの一つです。
新作生地に囲まれ、今シーズンはどんなスーツ、ジャケットを誂えようかな~と妄想が膨らみます。
それは新作春夏生地が入荷する2,3月も同じことは言えるのですが…
店舗スタッフに春夏生地と秋冬生地、どちらが好きかと問えば8割以上は秋冬生地と答えるのではないでしょうか。(知らんけど)
春夏生地は、通気性を確保しなければならないという制約があるため薄くせざるを得ず、秋冬生地と比べるとバリエーションが限られがち。
一方で秋冬生地は、薄くすることに意識を向けなくていいので、目が詰まって艶の綺麗な物や、立体感のあるツイードやフランネルなど見ごたえのあるものが増えます。
そんな秋冬生地が続々と入荷しているこのタイミングで、改めて生地を選ぶ際に大切な考え方をお伝えしたいと思います。
かなり多くの方が、生地を選ぶ際にまず「色柄」を決めると思います。
それが決して悪いことだとは言いません。好きでもない色柄のスーツを着て気分が上がらないのはいけませんから。
ただ、それ以外の要素を一切排除し、色柄だけで生地を決めてしまうのは非常に勿体ない、そればかりか危険であるとも私は考えます。
では色柄以外にどのような要素があるかと言うと、生地の産地、素材、目付(1mあたりの重さ)、生地の織り方などなど。
追求すれば山ほどあります。
まず、英国生地とイタリア生地では生地の特性が全く異なる場合があります。
簡単にお伝えすると、
英国生地の方が太い糸を使うため、ハリコシが強く耐久性があり、仕立てた際により立体的に写ります。
イタリア生地の方が細い糸を使うため、柔らかく耐久性には劣るものの、艶やかで上品な印象になります。
(これらは一概に言えるものでもありませんし、それ以外の要素も沢山あります)
素材はウール100%なのかポリエステル混合なのか、そのほかの素材が混じっているのか、その混率はどれほどなのか。
目付けに関しては300gを超えてくるとある程度しっかりしてきますし、400gを超えればかなり存在感が増してきます。
先述したツイードやフランネル、他にはカバートクロスなど、仮に無地だとしてもそれぞれ見え方は全く変わってきます。
上からツイード、フランネル、カバートクロスの順です。画像ではあまりにも分かりにくいですが、実物を見れば触らずとも違いが分かるかと。



この様に、偏にこんな色柄の生地が欲しい!と言っても、それぞれで全く特徴が異なってきます。
それらは例え同じブランドであっても、シリーズによってもかなり変わるものです。
(例えばカノニコの中でもSuper110’sと21micronシリーズでは全く異なります)
故に色柄だけで選んでしまうと、それ以外の点でのミスマッチが起こりやすいのです。
実際、同じサイズでスーツを作ったとしても、生地が違えばシルエット、着心地等も変わってきます。
そのようなミスマッチを起こさず、よりライフスタイルに適したスーツをご提案できるよう、色々と踏み込んだ質問をすることがあるかと思います。
お仕事内容、ご年齢、お立場、お持ちのスーツの着数、お好み、そのほか沢山。
それ故、お客様のお求めの生地と、お客様に必要な生地の特性がかけ離れている場合は、こちらからご指摘する場合もあるかと思います。
(例えば営業職で毎日沢山動かれる方に対し、繊細なロロ・ピアーナの生地は弱すぎる等)
時にプライベートのことも踏み込んで聞くことがあるかもしれませんが、これもまたお客様の求めている、又は最終的に作ってよかったと思えるスーツになるように必要な事なので、ご了承ください。
本場である英国の仕立て屋は「Bespoke Tailor」と言い、Be Spoken=話し合う の略語からそう呼ばれています。
ビッグヴィジョンも一応ロゴにBespoke Tailorと表記がありますね。

英国のビスポークでは、お客様の属性を加味した上で、生地やデザインなど基本テーラー主導で決めていく「提案型」が多いと言われています。
(症状を聞いたうえで薬や治療法を提案するお医者さんのイメージが近いかと)
ビッグヴィジョンも、テーラー主導とは言いませんが、ビスポークと言う名に恥じぬようしっかりとお話を伺ったうえで、お客様それぞれに適したご提案をさせていただきます。
※bespokeの意として、Made to Measure(略してMTMとも呼び、所謂ゲージ服を用いて体型補正を加える“イージーオーダー”のことを指す事が多い)に対して1から型紙を起こす“フルオーダー”を指す場合もあるが、BIGVISIONの場合はあくまでbespoke=オーダーメイドという解釈であると思われ、フルオーダーの取り扱いはありません。
ということで今回は、生地の選び方に関してのお話でした。
色柄以外にも沢山要素があるんだ! ということを知っていただけたら幸いです。
沢山生地が入荷してきておりますので、順番にブログにてご紹介しますね。
以上、鈴木でした!
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