オーダーコートを楽しもう

10月に入り早くも一週間ですね、早いもので今年もあと3か月足らずです。
冬の準備はお済みですか?

街のショーウインドウには様々な冬のコーディネートが並んでいます。
コート、マフラー、ブルゾンと冬のアイテムのスタイリングを考えるのも楽しいものです。

「今年はどんなコートが良いかな~」と考えておられる方も多いと思います。

皆さんはコートはどのようにして選ばれますか。
ビッグヴィジョンは、スーツだけでなくコートもオーダーで承ります。

と言いましても、
「コートはサイズの合うものを適当に選ぶので別にオーダーする事はないな~」という方も多いと思います。

そこで、
オーダーコートの楽しさをお伝えしたい!
と考えオーダーコート特集ページを作成しました。
■ 既製コートとオーダーコートの違い ■

まず最初に、ショップで発注されているお客様の声を聞き、表にしてみました。

・デザイン
既製品 実際試着できる商品があるので試着して決めることができてわかりやすい。
オーダー コートのデザインは多岐に渡るため既製品では定番デザイン以外では探し難い。
一方オーダーは一から決めていくのでオーダーならではの楽しさがある。
・スタイル、仕様
既製品 だいたいは気に入っていても、気に入らない箇所があるときがある。
オーダー オプションの範囲で好みのスタイル、仕様に変更できる。
・生地、素材、裏地、ボタン
既製品 デザインは気に入っているが、好みの色柄の生地が見つからないことが多い
オーダー 生地、裏地、ボタン等多くの選択肢の中から選べる。
・サイズ
既製品 現物があるので確認して買えるが、サイズがないときは取り寄せ修理で対応するときもある。
オーダー 採寸して合ったサイズを作ることはもちろん、デザイン的に印象の変わるところ(コート丈)も好みで指定してオーダーできる。
・納期
既製品 合えばすぐ手に入るが、無いときは取り寄せ、サイズ切れの時もある。
オーダー 仕上がりに約1か月程度かかる。(発注時の工程の状況によって変化します)
寒くなってからのオーダーでは間に合わない
・価格
既製品 大量生産するので安いイメージ
オーダー 1品、1品作るので高いのでは? と心配したがあまり変わらなかった
このような結果でした。

デザインに変化のあるカジュアルアイテムでしたら 実際に着用し直観的に判断できる既製品の方が良いかもしれませんが、 基本的なデザインが想定できるコートでしたら、 生地はもちろん、裏地、釦といった付属までお好みに合わせ選べますし、 袖丈、身幅のといった細かいサイズ調整もできますし、 既製品では手に入らない長い丈、短い丈のオーダーも可能ですので『オーダーコートは楽しい』といったお客様の声にも頷けるのではないでしょうか。

また、オーダーコートは高いのでは?
と思われている方も多いようですが、ご安心ください、
ビッグヴィジョンはグループ会社に生地商社機能、縫製工場がありますので、
既製品に比べ高い価格ではありません

う~ん、
仕立て屋の『セールストーク』に聞こえますかね(笑)

以下、オーソドックスなデザインのオーバーコート、 クラシック回帰のトレンドの中で注目されているアルスターコート、のご紹介してまいります。
コートをオーダーで仕立てる楽しさを、お分かりいただければ幸いです。

→オーバーコート
→アルスターコート
■ オーバーコート ■
日常のビジネスシーンでコットンのトレンチコートを着ている方も、年末年始のセレモニー、友人や親戚の式典には、007のダニエル・クレイグのように、さりげなく上質なカシミヤのオーバーコートを着て登場したい、とお考えの方も多いと思います。
洋服の長い歴史の中で愛され、完成されてきたオーバーコートのスタイルをご紹介しますので、着用されるシーン、表現したいイメージ、お客様の好み、といったものを反映したコートをオーダーしてください。

愛着を持って長い間着て頂けるお気に入りの1着となります。

オーダーコートの基本的なデザインは大きく分けて3種類です。

ラグランスリーブコート

セットインスリーブコート、(ボックスコート)

チェスターフィールドコート

デザイン画でお分かりいただけるように、袖付けにラグラン、セットインの2種類があり
襟の形にバルカラー、ステンカラー、ノッチドカラーの3種類ありますので、2×3で6種類

そして少し特殊なデザインとしてチェスターフィールドコートが存在する、といった感じでしょうか。

チェスターフィールドコートはセットインスリーブコート、(ボックスコート)をノッチドカラーの襟の形にして
スーツのようなフラップポケットと袖口にアレンジしたといったイメージです。

このコートが、チェスターフィールドコートと呼ばれるようになったのはイギリスのチェスターフィールド伯爵がはじめて着たのが由来とされています。19世紀ヴィクトリア時代のイギリスでは男性の正式なオーバーコート(外套)として着られていました。

そして、ステンカラーの襟型は一番ポピュラーな襟型ですので、ウール、綿といった素材でよく使われており、街でよく目にされるので親しみのある襟型だと思います。

以下選ばれるときのデザイン、サイズのポイントをご説明いたします。

・デザインのポイント(スタイル)





「カシミヤを格調高く着こなしたいな」といった方にお勧めするのは『チェスターフィールドコート』です。

紳士の威厳、英国の伝統を感じさせる正統派スタイリングです。
クラシック回帰がトレンドの最近は日常のコーディネートで着用することも多いです。






「あまり偉そうな感じは嫌だけど、時にはフォーマル感も出したいな」といった方にお勧めするのは『セットインスリーブのステンカラーコート』です。

セットインスリーブが適度なキッチリ感を出し、見慣れているステンカラーの襟型が親しみやすさを醸し出します。
気軽に普段にも着れる上質コートといったイメージに仕上がります。




「体系も変化するし、長く着れる着やすいコートが良いな」という方にお勧めするのは『ラグランスリーブ』のコートです。

少しサイズのゆとり量を大きめにされて、優しい印象の着やすいコートとして長くご着用いただけます。


・デザインのポイント(スラントポケット、チェンジポケット)






お好みで写真のようなデザインにすることも可能です。
感性を活かしたデザインバリエーションで、自分だけのオーバーコートをおつくりいただくこともオーダーコートの楽しみの一つです。

・サイズのポイント(コート丈)
コートのサイズで一番気になるのは丈です。
同じデザインでも丈が違いますと全然違った印象になります。
オーソドックスな長さは従来はひざ下5cm程度とされいていましたが近年はスリークオーター、7分丈といったひざ上5cmぐらいが標準とされています。
昨年までのファッション誌を見ていますとひざ上20cm程度の短めのスタイリングをよく目にしましたが、今年コートを発注された方々のサイズを見ていますと昨年に比べ少し長い方が多いように感じます。
良いものを長く着たいとお考えでしたら極端に短くせずに7分丈ぐらいが良いかもしれません。

・サイズのポイント(ゆとり量)
肩や胸回りのゆとり量も重要なポイントです。
コートの下に何を着られるかによってゆとり量は変わってきます。
常にスーツ、ジャケットの上に着るのが前提か、ちょっと厚手のセーターの上にも着る時があるのかによっても変化してきます。
どんなシーンでどのようなスタイリングで着たいか?...
をお聞きしながらお客様と相談しながら決めていきます。

シーンを想定しながら詳細を決めていく、まさにこれもオーダーの楽しみの一つです。

生地は
イギリスのブランド『ジョンロバートショー』のカシミヤ100%をお仕立て上がり128,000円、
最高級品、伊『エルメネジルド・ゼニア』のカシミヤ100%をお仕立て上がり198,000円でご用意いたしております。


エルメネジルド・ゼニア カシミヤ100%

 本年は、紺・黒・グレイ無地・キャメルと 4色ご用意いたしました。

 商品の風合いは全店舗にて大きめの生地サンプルをご用意しておりますので、是非ご確認下さい。


拡大(キャメル)


拡大(グレイ)


拡大(紺)


拡大(黒)


また、その他コートでおつくりいただける生地を、多数ご用意しておりますので、
是非一度店頭でお確かめください。

※価格表記はお仕立て上りの価格(税抜き本体価格)です。
■ アルスターコート ■
「アルスターコート?あまり聞いたことがないな~」といった方も多いと思います。
このようなコートです。


拡大


拡大


調べてみますと、アイルランドのアルスター産の生地でつくられたものが発祥で、“アルスターカラー”と呼ばれる少し幅が広めの襟がついたコートを「アルスターコート」と呼ばれます。
「ポロコート」というのも聞かれたことがあると思います。
ポロ競技の観戦用とされたコートで“アルスターカラー”と似た襟が付いたダブルブレストのコートです。
両者は、明確な違いが定義されているわけではなく、メーカー、テーラーさんにより様々な名前があるようですのでほぼ、同じものと考えていただいて良いです。

実は近年、伊勢丹、ビームス等の有名セレクト店にてよく見かける TAGLIATORE(タリアトーレ)LARDINI(ラルディーニ)といったブランドが、ツイードの生地で作成したアルスターコートを一押しコートとして打ち出しています。

「タリアトーレ ポロコート」「ラルディーニ アルスターコート」検索してみてください。
スタイリッシュなコート画像がいっぱいヒットします。

クラシックなデザインではありますが、スーツの上に着ても良いですし、インナーにローゲージニット、ボトムスにデニムといったカジュアルコーディネートにもピッタリです。

ハリスツィードで
スーツの上にも着れ、カジュアルスタイリングの時にも着れるように少しタイトめのシルエットにされ
アルスターコート(ポロコート)をお仕立てされてはいかがですか。

今年ビッグヴィジョンではハリスツィードを32マークと、多彩なバリエーションで展開しております。
少しインパクトのあるチェック柄、オーソドックスなヘリンボーン柄
ワインレッドのミックス感覚の無地と、多彩な生地をご用意いたしております。
→2016年ハリスツィードコレクションページ

アルスターコートをハリスツィードでお仕立ていただきますと

 なんと、78,000円にてお作りいただけます。


是非、お好みの生地をお選びいただき、
自分だけのオリジナルのアルスターコート(ポロコート)をお仕立てください。
伝統の中にスタイリッシュさを感じるビジネス、カジュアル兼用のおしゃれなコートとなるでしょう。

デザイン、サイズ選びのポイントをご説明いたします。

・サイズのポイント(コート丈)
やはり丈の設定で印象はかわります。普通のオーバーコートよりは短め
ピーコートよりは大人っぽく少し長めひざ上20cmぐらいが良いのでないでしょうか。
スーツの上に着るときは少し長い目、カジュアルで着るときは少し短め
着こなしを考えて、決めていってください。

・サイズのポイント(ゆとり量)
コートの下に着るものによってゆとり量は変わってきます。
デザイン的にもっぱらスーツの上というよりは
カジュアルでも着こなせるサイジング、普通のコートよりは少しタイト目にしたほうが良いように思います。
いずれにしろ、どんなシーンでどのようなスタイリングで着たいか?...
店頭スタッフと相談しながら決めてください。

※価格表記はお仕立て上りの価格(税抜き本体価格)です。
■ お気に入りのデザインにするには ■
最後に、
やはりせっかくオーダーされるのでしたらお気に入りのデザイン、仕様にしたいものです。

デザイン、生地、仕様のわかる雑誌の切り抜き、NET上の画像のプリントアウトといった写真を持ってきていただければ、受注するスタッフも明快にイメージが理解できます。

是非、お気に入りのコートの資料を手に、ショップスタッフにご相談ください。

楽しみながら冬のご準備を

いかがですか、 私も寒いのは苦手ですが 冬の街角にお気に入りのコートを着て出かけるのも楽しいものです。

オーダーですので縫製に少し時間がかかってしまいますので、寒くなる前に少し早い目に
今年のコートをご発注されてはいかがでしょう。

この冬もお風邪など引かず暖かくお過ごしください♪

           オーダースーツ専門店ビッグヴィジョン Web担当 珠玖 努(しゅくつとむ)