Mr.KEIOの皆さん Part.3

梅雨明けも間近かになり、楽しい夏休みが視界に入ってきましたが、皆さんお元気でしょうか?
海へ山へ楽しい季節ですし、季節商品を取り扱っているところは夏のセールをやっていますから買い物も楽しい時期になりました。
ビッグヴィジョンでも先日から夏物クリアランスセールを実施しておりますが今日はセールの話題ではなく、
暑い中、わざわざご来店頂いたお客様をご紹介したいと思います。

ご紹介するのは、先月からご覧頂いている慶應大学の学園祭でミスターコンテストに出場するメンバーの皆さん。
既に4名の方をご紹介しましたが、今回はラスト2名のご紹介です。

これまでご紹介した方はこちらです。
   2014年Mr.KEIO候補 比嘉君、高君
   2014年Mr.KEIO候補 岩辺君、北代君

そして今回最後にご紹介するのはこちらのお二人です。


■ エントリーNO.5 中原君 ■

>>> 法学部政治学科の4年生。
実は某大手総合商社に就職が決まっているメンバーの中では一番大人っぽい青年でした。

聞けば何でも、以前セレクトショップでバイトをしたこともあるとのことで、ファッションセンスも良いですし、
また来年からは海外とのやりとりを前提とした総合商社勤務ですから、国際的に通用するデザインのスーツにしたい!というご依頼でした。(えっ?!合コン仕様?いえいえ…)

ご来店頂いたのは、ヨドバシAKIBA店。
高岡SHOPMASTERがご対応しました。
※:高岡SHOPMASTERは普段はオーダースーツのヨシムラという、ビッグヴィジョンの上級ラインの店舗に勤務しています。

そこで今回は折角、技術的に秀でた高岡SHOPMASTERがご対応しましたので、オーダースーツをお客様のご体型にどう合わせていくのか?という観点からご紹介したいと思います。


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中原君の体型

>>> オーダースーツにとってお客様の体型に合わせるということは大変重要なファクターです。
今回紹介の中原君も、若く、スタイルも良く、イケメンで全ての均整が取れているように見られがちですが、実は全くそんなことはありません。

体型は人それぞれ、左右も前後も違います。
その中でイージーオーダーでは出来ること出来ないことを見極めながら、体型補正を入れていきますが、中原君の体型の特徴は次の点でした。

(1) 反身体とツキジワ 加えて 前肩
>>> 反身体というのは一言で言うと、身体が後ろに向いて反っているということ。
若い人は概して胸を張っているため姿勢が良く、身体が反っていますし、中年以降の人でお腹が出ている人はお腹の重みを引っ張り上げるため身体が後方に反ります。

画像で言うと、本来は赤の線であるべきところが緑の線になっていますが、これによって上着の前の丈が短くなったり、首の後ろに横に大きくツキジワという皺が入ったりします。

さらに言うと、前肩と言って肩の線(赤線)が通常より前方に行っている(青線)ため、肩先が引っ張られ、着心地を悪化させ、更なるツキジワを生むという悪循環を起こしておりました。


(2) 胸の厚みから来る襟の浮き
>>> 中原君の体型のもう1つの特徴は、若く、胸筋が発達しているところからくる襟の浮きです。

ここまで説明するオーダースーツ店は滅多にないので、少し詳しく説明すると、イメージとしては女性のバストです。
女性は男性と比べ、バストがあるため、トップバストとアンダーバストの落差を、どうサイズ的に吸収するかが難しいです。


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レディースではこれをダーツ(絞り)を脇下あたりから入れたりして立体的に作りますが、男性の場合、女性ほど落差は大きくないですし、ダーツを脇から取るなんて、デザイン的に出来ませんから、ゴージカットという手法を使います。

これは、上着の表側には見えないように、襟の裏側に、切れ込みを入れて、ダーツと同じ役割を果たす体型補正の1つですが、これは仕上がってからお直しが利かない一発勝負の難しい体型補正です。

でも、中原君の場合は、見本服を着てもらった段階で、胸の部分に隙間が出来て襟が浮いていたためこの補正を加えることにしました。

(3) 肩のバランス
>>> 3つ目の特徴は左右で肩のバランスが違うこと。
画像を見て下さい。右肩の方が左肩より下がっているのがお分かり頂けると思います。
中原君自体は全体としてなで肩なのですが、特に右肩の下がりが強烈です。

ですが、これは中原君が異常なのではなく、男性は概して子供の頃球技などをやって右腕を酷使したりするとこういった体型になります。ですからよくあることです。



では、この体型の人にはどうすればよいのでしょうか?

それは、1つはなで肩の補正といって、肩の傾斜に合わせた型紙作りをしてお仕立てします。
ですが、肩の左右差については、イージーオーダーでは原則左右対称のスーツを仕立てますので、肩パッドの厚みを左右で変えて、調整するしか手立てがありません。
※:肩の高さの左右差を完全に見えなくするためにはパターンオーダーやイージーオーダーでは対応できず、仮縫いを入れたフルオーダー(しかも技術力の高いところ)でないと難しいです。

さて、難しいことばかり書いてしまった中原君のスーツですがどんな風に仕上がったか?早速ご紹介しましょう。

中原君の仕上がりは?

>>> まずは全体像・・・
こちらの画像は、Mr.KEIOコンテストのために撮影した画像を頂きましたが、いや〜っ、格好良い!!
基本パターンは、海外でも通用し、若さとフレッシュマンらしいまじめさが表現出来るように、構築的な肩周りのコンケープドショルダーのV5モデル
肩先がこんもり盛り上がっているのが特徴です。

外見はこれだったら問題ないでしょう。

では、体型に合っているかという点で検証して見ると・・・


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(1) 反身体とツキジワ、前肩補正
>>> 先述した身体が反っている反身体の補正。
反身体の補正がうまく行かないと、背中には大きく横にツキジワが出ますが、どうでしょうか?
コンテストには背中姿はあまり関係ありませんか?
でも、綺麗になっていますよね♪


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(2) 襟の浮き
>>>背中に対して、今度は正面から一目で分かる襟の浮き
これはこんな風に目立たなく綺麗になりました。


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ちなみに先ほど文章で説明したゴージカットはこんな風になっています。
(襟を裏返した画像です。)


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さて、
こんな感じで今回は体型補正を中心にご紹介しましたが、中原君当人とご注文を受けた高岡SHOPMASTERはどうだったでしょうか?

高岡SHOPMASTERの顔があまり出ていないので最後に二人のツーショットを掲載します。
二人は何を話しているんでしょうねぇ???怪しい雰囲気ですね?


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■ エントリーNO.6 鳥屋君  ■

>>> 合計6人の紹介となったMr.KEIOファイナリストの皆さんもこれで最後になりました。

最後は、渋谷東急プラザ店でオーダーした商学部4年の鳥屋君。

鳥屋君も4年生で就職先ももちろん決まっていて、実は彼も4月からは某大手総合商社勤務です。
(商社はさすがに良い男が多いですねぇ・・・)

オーダーの方は、鳥屋君も前掲の中原君同様、即ビジネスに使えるようなスーツをイメージして、お仕立てしました。

そんな鳥屋君のスーツのポイントは…やはり体型補正でした。説明しますと・・・

鳥屋君のご注文

>>> 鳥屋君はMr.KEIOファイナリストの中では一番背が高く、また学生時代バスケと水泳をやっていたためか上半身の筋肉が特に発達している点でしょうか?

特に、背が高いというのは他人からは羨ましがられますが、本人的には衣服を買うときには既製服ではサイズが見つからず、見つけられても気に入った色柄までは見つからず、いつも困っていたのだそうです。
背の高い人がよく言われるのは、「袖が中学生みたく短くなっちゃう!」ってところですがこの辺はどうでしょうか?


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ご対応したのは渋谷東急プラザの郷君(郷君は7/20付で神田西口店店長に異動になりました)
一見するとちょっと気難しそうな顔の多い郷君ですが、年齢的にも鳥屋君にはお兄さん的な存在です。

ご注文はこんな感じでデザインを決めるところから始まりました。
鳥屋君もちょっと緊張気味で、スタッフとの距離感を感じてしまいますね。。。



デザインは、同じ商社勤務の前掲中原君は肩先がカチッとしたコンケープドショルダーでしたが、鳥屋君は全く正反対で、肩パッドを極力薄くしたイタリアフィレンツェ風のV2パターンでお仕立てすることにしました。

えっ?!
スーツのイメージって職場環境に依存することが多いから、同じような総合商社で、そんなにイメージを間逆にする必要があるの?

・・・とお感じの方もいるかもしれません。でも、実はこれには狙いがあって、、、

鳥屋君の場合は、身長185cmと背がとても高いため、どうしても人を見下ろしてしまい、そんな時肩がガチッとしたデザインよりも肩先はパッドが薄く、やさしい印象になるデザインの方が適しているから、、、というスタッフからの提案があったのでした。

スタッフもなかなか良い提案をします!(郷君!だから店長に出世?)

採寸・体型補正は…

>>> 採寸や体型補正の方は、スポーツマン体型、身長が高いことなどからかなり難儀しました。
まずは、鳥屋君の肩幅に合わせた見本服着用の画像をご覧下さい。


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いや〜っ、見本服というのは基本的には一番身体にあったサイズをお召し頂くのですが、全く合っていませんねぇ。

袖丈 成長期の中学生のようです。お父さん、次の制服買ってよ!って言いたくなるぐらい袖が短い!
背中 背中も結構ひどい。
でもちょっと解説すると、この画像にある上下2段の皺はそれぞれ原因が違います
上のシワ これはいわゆるツキジワといっていかり肩や身体が反身体になって出来る皺です。
下のシワ 一方、下の大きなシワは、これは肩甲骨の筋肉が張っていて背中部分にゆとりがないため出てくるシワです。
肩甲骨と肩甲骨の間には背骨がありますが、背骨には筋肉が付かないため丁度吊り橋のようになってシワが出てしまうのです。

ご注文ではこの2点が一番のポイントでした。

あと、もう1点、強いて特徴を挙げるなら、肩幅・胸周りとボリュームがある反面、ウエストが細く、その落差が大きい(いわゆるドロップ寸が大きい)ところですね。
スーツは一般的にお腹のところで、拳1個分のゆとり量と言いますが、今回はステージ衣装的な意味合いもあるのでそれ以上に絞る必要があり、この点でサイジングが難しかったです。

画像は、お腹周りのサイズをどれだけ詰められるか検証するスタッフ郷君。
気難しい顔をしていますが、それだけ微妙なサイジングなのです。


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出来上がりは?

さて、そんなこんなでオーダーがまとまった鳥屋君。
出来上がりは3週間後でしたが、ご試着に来てくれましたので試着姿をパチリ。(この画像はスタジオ撮影分)

いかがでしょうか?スタジオ撮影ということもありパーフェクトな仕上がりです。
下からのアングルですのであまりはっきりは見えませんが、肩も柔らかい雰囲気で良い感じです。

それではディテール(細部)を見て見ましょう。


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>>> まずはシャツから行きましょう。
今回は、スーツのみならず、シャツ・ネクタイも当社でご用意しましたのでコーディネート含めてご提案しています。

シャツも無駄な余りジワがなく良いフィット加減ですね。鳥屋君ちょっと照れてるかな?


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次はスーツに移って、まずは懸案の袖丈


どうでしょうか?前掲した見本服の袖丈と比べるは比べるまでもありませんが、腕が長く、既製品で困っていた人には、素晴らしく見えるのではないでしょうか?
当たり前のことを当たり前にするのもオーダーです。


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続いて、肩・胸筋が発達した鳥屋君には着心地に直結する背中


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どうでしょうか?
背中の2つの変なシワは綺麗に消えていい感じになりました。

試着も大詰めを迎える頃には、鳥屋君も東急プラザ店のスタッフ郷君と結構和気あいあい。
鳥屋君も笑顔です。


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さて
紙面が長くなってしまいましたが、ご紹介したMr.KEIOファイナリスト6名のスーツのご注文から出来上がりまでをご紹介した今月のお客様、いかがでしたか?

ピンを打つ作業などは危険も伴いますので、週末の午後セール期間中などお客様が集中する時間には出来ませんが、ご予約を頂き、時間に融通を利かせてお客様にもご協力頂ければ、出来る限り対応をいたしますのでご希望の方は店舗までご相談下さい。

ご紹介したMr.KEIOコンテスト。
誰がただ一人のMr.KEIOになるのでしょうか?
仕立てた側としては、全員に賞を取らせて上げたい気持ちです。みんな、頑張って♪

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