お直しはこちら。

 読者の皆さんはご注文されたスーツをお直しに出したり、長く着ている内にサイズが合わなくなった物をリフォームに出されたことはありますか?

時代は新しい物ばかりがもてはやされる時代ではありませんから、リフォームやお直しのご要望も最近は良く伺うようになりましたが、そういった方でもお直しはご家族の方に頼んで近所のクリーニング店でやっている。とか
リフォームは、ショッピングセンターに入っているリフォーム屋さんに出しているよ。
...という方が多いと思いますが、なぜ、そういった方が多いのでしょうか?

それは多分、、、
他の業界も含めてごく一般的に言えることですが、、、商品の販売側が新しい物を販売することに注力しすぎ、既に販売した物の修理やメンテナンスに積極的でないからではないからだと思います。
つまり、販売者が修理やメンテナンスに積極的でないため、ユーザーとしては仕方なく、リフォーム屋さんなどにお願いせざるを得ないというのが実情ではないでしょうか?

でも、何かで壊れたりして直すのでしたら作ったところが直すのが一番です。
製品を作ったメーカーは物作りのノウハウを一番持っていますから当然のことだと思います。
スーツの業界でも同様のことが言えますが、そんな中でビッグヴィジョンは大変地味ですが、グループ会社にリフォーム屋(三洋リフォーム)があります。

お直しを外注に出さず自社で行っているというのは大変珍しい存在です。
そのリフォーム会社がこの度、東京中央区日本橋に移転しましたので今回はそこにスポットライトを当てどんな仕事をしているか皆さんにご紹介したいと思います。

三洋リフォームはこんなところ
三洋リフォームはビッグヴィジョンの本社がある神田からほど近い、中央区日本橋馬喰町
馬喰町の交差点角から3軒目の小さなビルの2・4階にあります。(牛丼の松屋が1Fにあるビルです。)

2階は受付と上着を中心としたお直し工房
4階はボトムを中心としたお直しのメイン工房です。
早速、見た目のポイントとそれを支える服作りのポイントに分けてご紹介しましょう。

本稿アップ後、三洋リフォームに関して沢山のお問い合わせを頂きました。
    お直しをご希望の方は下記までご連絡下さい。
    住所:東京都中央区日本橋馬喰町1−5−11ラスパイユビル2F
    TEL:03−5623−2109 (担当:菅谷)
三洋リフォームの仕事

 どんな仕事をしているかというと主としてリフォームお直し
お直しは、ビッグヴィジョンの仕事の他、某有名アパレルさんやテーラーさんのお直しのご依頼も承っています。
大手アパレルさんなどは自社でお直しを行うところもありますが、特急物とかは工場が近場にないため当社のような都市型リフォーム店に依頼することが多々あります。

では、具体的にどんなことをしているか?ご紹介します。

□ はじめに・・・ □

三洋リフォームは大半の仕事がビッグヴィジョン関連の仕事で、一般小売店舗ではありませんので受付はこんな感じ。かなり地味です×××
いつもこの日焼けしたおじさんが窓口をやっています。



そこで、お直しの内容を告げると。。。
窓口ではお客様のご依頼を指示書に書き直して工房へ回します。

工房では上着やパンツを解き、指示書に従ってお直しをいたしますが、それぞれ主だったところをご紹介しますとこんな感じになります。

□ 上着の場合 □

 上着の直しで一番多いのはおなか周りの出し詰め。太った・痩せたで一番多いリクエストです。
お直し(リフォーム)では必要箇所を解き縫い代から広げる分を作ります。

 袖丈などは、本切羽(開閉するタイプの袖先)かどうかで作業が変わりますが、
本切羽の場合、ボタンホールが空いていますから袖先からの調整は5〜10mmが限度。
(本切羽でない)開き見せの場合は、縫い代分2〜3cmは調整可能です。

画像は開き見せタイプの袖丈調整。撮影のため片方だけはそのままにしましたので比較してください。

□ パンツの場合 □

 一番多いのが、ボトムで股下の調整
これは既製服のお直しで良くやる物ですね。(こんなのだけだと楽で良いです!)

次に多いのがウエスト調整。
1〜2センチならお尻の部分だけから調整しますが、3〜4cm出し詰めするとなるとお尻だけからだと縫い代が足りなかったり、シルエットのバランスが崩れたりしますから、お尻と両脇の3点で調整をします。(三方出し・詰め)

画像はウエスト詰めの作業写真。
ウエスト詰めと一口で言っても結構手間です。
出来上がったパンツの裏から解いていって縫い代を出し、縫い直します。
それだけではありません!
違和感が出ないようにベルトループの位置も移動することもあるんですよ!
画像はベルトループを取り付けているところ。

あと、太った痩せたで多いのはワタリ幅の調整
これも結構大変です。
一旦解いた後、ご希望に合わせて太さを決めて、専用チョークで線を引いてからそれに沿って縫い直し。
画像は、解いた後、次に縫うラインをチョークで印しているところ。

その他、多いのがパンツに穴などを開けてしまった場合の補修。
この場合は、本気を出して元通りにするならばカケハギ※1という方法を。
安く済ませたい人にはミシン叩き※2などやり方はお客様のご予算に合わせて幾つかご用意します。

※1:カケハギは、穴の開いた箇所に糸を1本1本差し込むことで元通りにする方法。
ただし、非常に手間が掛かる作業のため1cm四方で10,000円と効果なのが難点。
高級なスーツ、お気に入りのスーツに適しています。


※2:ミシン叩きとは、穴の開いた箇所に裏から同じ生地を重ねてミシンでダダダッと縫う方法。
子供の頃ジーンズのヒザに穴が開いた時、お母さんがやってくれたのと同じ物で、表面が堅くなってしまうのが難点。お値段は1箇所1,500円程度と割安。


その他では運搬途中に割れてしまった釦の付け直しや後加工のシロセット加工なども行っています。

□ 作業はこんな感じ □

パンツのウエスト直しをしている職人さんに協力して貰い、
作業風景を動画撮影しましたのでご覧下さい。

縫っている距離は短いですが、お仕立てする過程の全てを復元するため細かな作業が多いですね。
定規でミリ単位で縫う位置を確認する所など、さすが職人さんです。
お  ま  け 〜リフォーム・お直しと上手く付き合う方法〜
このような小さな補修には便利なリフォーム・お直しですが実はその利用の方法にはコツがあります。
ポイントをご紹介しますと・・・

@ お直しは直す箇所の数によって費用が大きく変わります。

 一般には分かりにくいことですが、お直しの費用は作業時間によって変わります。
つまりウエストを1cm出そうと4cm出そうと手間は変わりませんので費用は一緒です。

ですから、、、
例えば少しお痩せになってウエスト〜ヒップ〜ヒザ〜裾口(上から下まで全て)サイズダウンするとその費用は1着仕立てるより高くなります。
つまり上から下まで解いて、縫い直すためです。

このためコストパフォーマンスを考えるとポイントを絞ってウエスト〜ヒップだけ直すといった風にすると良いでしょう。

A 直し過ぎは直せないところが目立ちます。
 お直しは時として物理的に直せない場所というのがあります。
が主な直せない箇所ですが、直せるところを全て直してしまうと、費用も高額になる他、直せない場所が逆に目立ってしまいアンバランスな仕上がりになります。

アームホール
一度開けてしまった穴は埋められません。
例えば、大きく痩せられた方のお直しの場合、お腹周りを詰めすぎると直せない箇所であるアームホールの太さが目立ってしまいます。

ポケット
こちらも一度開けてしまったポケットを閉じて別の場所には移せません。
着丈を出し詰めする際はポケット位置が相対的に変わるため大きくいじれません。

股  上
出すほど縫い代はありませんし、詰めると腰や脇のポケットが干渉します。

B 残布は大切に
お直しでは時として同じ生地が必要になります。
そんな時に重要なのがお仕立てした際にお渡ししている共布です。
皆さん、スーツをお求めになった際に付いてきた共布をきちんと保管されていますか?
これがないと直すに直せない時もありますので大切にしてください。
※:当社のような製造元が直す場合は、時として社内に残布が残っている場合がありますので、残布をなくした方は店舗にご相談下さい。

いかがでしょうか?
ちょっと地味ですがビッグヴィジョングループのお直し工場三洋リフォームをご紹介しました。

縫製工場とは別の面から皆さんのスーツを支えている縁の下の力持ちです。

お困りの際は、是非気軽に店舗にご相談下さいね。

▲ページ上部へ